【駐在妻】仕事を辞めるとアイデンティティロスを感じやすい理由

この記事は、主に仕事を辞める、または休職予定のプレ駐妻さん向けの内容です。

・駐在妻と検索するとネガティブな情報が出てきて不安
・どうしてアイデンティティロスを感じるの?
・アイデンティティロスにならないようにするためには、どうしたらいいの?

こんな不安はないでしょうか。この記事を読むと、

要因(環境面、心理面)と、対策の参考になるかもしれません

なぜ、キャリアロスでもやもやを感じやすいのか。

わたしの2年の暗黒期経験と、これまで100名近くの駐在妻さんと接してきて主な傾向をまとめました。

目次

仕事を辞めると、なぜアイデンティティロスを感じやすいのか

人間の特性と経験者の話から、アイデンティティロスを感じる要因は大きくこの3点です。

①暇になるから(環境面)
②専業主婦への転換でギャップを感じてしまうから(心理面)
③無限に広がる選択肢に、どうしたらよいか分からなくなるから(環境面/心理面)

時間ができるとネガティブな感情になりやすい

人間はあまり忙しくないと、心が真空の状態になりやすい。またすごい勢いで空虚な心を満たそうとする。普通は、悩み、恐怖、憎悪、嫉妬などの力強い感情によってである。

D・カーネギー「道は開ける」

無意識で働く人間の特性だそうです。

日本では仕事と家事を両立されてきた方も多いでしょう。渡航後、自分の時間がたっぷりの毎日を過ごすことになれば、無意識にネガティブな状態になりやすくなってしまうのです。

専業主婦への転換でギャップを感じる

・夫婦対等から、自分の立場が下になったと感じてしまう
・夫も同僚もキャリアを重ねているのに、自分だけ取り残されていると感じてしまう
・自分だけキャリアを中断した時点で時が止まり、疎外感や引け目を感じてしまう

これまで、プライドややりがいを持って仕事をされてきたことと思います。その分の対価もありました。

主婦業はがんばった分だけの給料があるわけではないし、社会貢献感も減ってしまいます。

駐在妻は立派な職業だと、今は思っていますが、最初からはそう感じませんでした。

働いていた頃とのギャップから、自分の存在価値って一体・・と否定的な気持ちになりやすくなってしまうのです。

夫婦対等に仕事をしてきた方は、夫のお金を使うことにも抵抗がでるかも。

順調にキャリアを重ねている夫や同僚と比べ、取り残されている感覚や、日本の同僚とも一緒に働いていた頃より疎外感を感じるかもしれません。

無限に広がる選択肢に、どうしたらよいか分からなくなる

・現地で働いてみようと思っても全員が働けるわけではない
・キャリアを中断してきたのだから・・と考えすぎてしまう
・キャリアの見直しにも直面する

せっかく海外にいるし、じゃあ現地で働いてみようかなと思っても、駐在妻の就労は、赴任する国のビザと旦那さんの会社により異なります。

  1. 働けないビザの国
  2. 働けるビザの国
  3. 働けるビザでも旦那さんの会社が禁止していて働けない

働きたくても働けない、自分では収入を得られない、ということが起こります。同じ国の駐在妻でも、家庭により差があります。

キャリアを中断してきたのだから、なにかしなくちゃ・・

考えすぎて、逆に分からなくなることってありませんか?

キャリア中断のきっかけは夫の転勤辞令かもしれないけど、最終的に決断したのはきっとあなたですよね。

自分で行くと決めたのだから、自分を納得させる為にも、現地の語学を習得しなきゃ、時間のあるうちになにか資格をとらなきゃ、レベルアップして帰らなきゃと考えすぎてしまう、がんばりやさんがたくさんいます。

自分のキャリアを見直した方がよいのか・・

夫が一度駐在を経験すると、また違う国に赴任する可能性が出てきます。実際2か国目です、3か国目です、という方がたくさんいます。そうなると妻側としては、会社に頼らず自分で収入を得られる仕事の方が将来的に良いのでは・・と考え始めます。

のんきに元の会社に戻ることしか考えていなかったわたしにとって、これはかなり予定外のことでした。

そうなると、無限に選択肢が広がります。

キャリアを見直したほうがいいの?じゃあ一体なにをすればいいの?ますます悩んでしまうかもしれません。

(ただコロナを機にオンラインが主軸になったことで、海外にいても様々なことを始めやすくなりました。資格をとるにしろビジネスを始めるにしろ、ハードルは今まで以上に低いです。収入が発生する場合は、ご自身のビザを確認してくださいね。)

アイデンティティロスにならないためには、どうしたらいいのか

すべての答えはあなたの「思考と感情」にあるので、一概にこれをすればアイデンティティロスにならない、という正解はありません。

でも「対応はできます」。

①未然に防ぐ(事前対応)
②早期発見、早期対処(事後対応)

まずは仕事を辞めた駐在妻の傾向が分かったと思います。事前に対策をして防げる方もいるでしょう。もし仮にもやもやを感じたら、それ以上悪化させないように対処してみてください。

対処の仕方も、全員にあてはまる正解はありませんので、自分で決めていくしかありません。でも、

一番大事なのは、もやもやを悪化させないこと。

もやもやを放置していると、長期化する、心の不健康、夫婦関係の悪化、帰任、さらには最悪の事態にもなりかねません。早めに自分の気持ちに気付いて対処がポイントです。

まとめ

今回は、”仕事を辞めることで”という観点から、駐在妻のアイデンティティロスにつながる要因と対策をお話しました。

【要因】
①暇になるから(環境面)
②専業主婦への転換でギャップを感じてしまうから(心理面)
③無限に広がる選択肢に、どうしたらよいか分からなくなるから(環境面/心理面)

【対策】
これをすればいいという正解はないから、
①未然に防ぐ(事前対応)
②早期発見、早期対処(事後対応)

不安になりすぎることはありません。なにも対策しなくても素直に帯同を楽しまれている方もいれば、もやもやの程度も千差万別です。

わたしは確かにアイデンティティロスを長期経験しましたが、キャリアを中断してでも帯同して良かったと、心から思っています。

(今は。ですけどね。)

残念なことに、キャリアの観点以外にも駐在妻がメンタル不調になる要因があるので、またお話します。

≫帯同を後悔しないために

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